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コラム No.14

エコバッグの起源と普及した理由

エコバッグは、「エコロジー」という自然環境保全の考え方から使用されるようになったバッグのことです。コンビニ袋やレジ袋などのプラスチックバッグは、これまで私たちの生活において必需品でしたが、ゴミが増える原因となり、環境に与える影響が深刻化してしまいました。

日本では2020年7月からレジ袋が有償化され、エコバッグはいまや当たり前の存在となりました。このような状況は、ビジネスにとって大きなチャンスです。今回の記事で、エコバッグの起源やなぜビジネスチャンスとなるのかについて、詳しく説明していきます。

1.エコバッグの起源と名前の由来

エコバッグの起源は、「マイバッグ運動」と呼ばれる買い物にショッピングバッグの持参を呼びかける運動からです。環境保護(エコロジー)を目的に、日本でも古くは1970年代後半からおこなわれています。ショップで買い物をした際に使われるレジ袋が投棄されることにより自然環境の破壊につながること、また焼却時の二酸化炭素の削減と、原料である原油の節約を理由に始められた運動です。

ただ、個人にエコバッグの使用を呼びかけることがマイバッグ運動の基本であるため、なかなか効果が出にくいという面があったことは確かです。しかし、近年は地球温暖化の影響が目に見えるようになっていることが主な要因で、エコバッグはとても広く使用されるようになっています。ちなみにエコバッグという言葉は、1980年代~90年代当時、環境保護先進国として知られていたドイツで使われたのが最初のようです。

2.エコバッグの利用による環境保護

エコバッグは、環境保護の促進を主な目的として普及していきました。では、エコバッグを使うことでどのように環境保護となるのか、詳しくご説明します。

エコバッグを導入することで、レジ袋の削減につながります。最近は、SNS上でレジ袋が原因とされる海洋汚染の様子がシェアされ、多くの人々がエコロジーの考え方を共有しています。特に、ウミガメやクジラなどがレジ袋を誤って食べてしまったり、レジ袋により身体の自由を奪われてしまったりして、命を落とすケースが多発しているのが現実です。世界的にも大きな問題となっていて、東南アジアのいくつかの国ではすでに、レジ袋をはじめプラスチック製の袋や容器の使用が禁じられています。

日本では、1990年代の中頃にエコロジーがブームとなり、多くのスーパーがオリジナルのエコバッグの販売を始めました。レジ袋を使わない場合はポイント付与や割引などのサービスをおこなったため、主婦を中心にエコバッグ利用者が増えました。

エコバッグの利用により、二酸化炭素を削減できます。レジ袋の原料は石油のため、エコバッグの利用によって二酸化炭素の発生を削減できるというわけです。

ただ、エコバッグとはいえ、なかには原料に石油を使っているものがあります。「それではエコじゃない!」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、「環境負荷」で二酸化炭素の排出量を比較すれば、どちらがエコなのか答えを出せます。つまり、1枚のエコバッグを製造するのに必要な原油の量と、1枚のエコバッグはレジ袋にして何枚分になるのかを計算し、使われている原油量を比較すればいいのです。基本的にエコバッグは長期間使用可能なので、長く使えば使うほど、環境負荷を軽減できます。

3.エコバッグはどの程度普及しているのか

日本ではレジ袋が有償化されたことで、エコバッグは今後も普及が進んでいくと考えられています。元々、日本では大手のスーパーマーケットなどでマイバッグキャンペーンがおこなわれていたため、特に主婦の間では普及していました。しかし、コンビニエンスストアを中心に生活しているような若者層は、レジ袋をゴミ袋としても使用していたという経緯があるため、レジ袋の有償化によって一定の問題を抱えていることは確かです。

また、エコロジーを基本としたライフスタイルを発信する海外セレブや有名人のおかげで、エコバッグが普及している側面もあります。ただ、ファッションとしてのエコバッグが社会に浸透することで、買い替え需要が発生すると、「これではエコでもなんでもない」となりかねない難しさもあります。

ある調査では、日本人のエコバッグ所持率は約70%。女性は80%以上の方がエコバッグを所持していると回答しています。レジ袋の有償化により、今後は男性もエコバッグを買い求める動きになるはずです。男性はエコバッグに携帯性を求める方が多いようなので、このあたりはビジネスの参考になるかもしれません。

ドイツは「環境先進国」として知られていて、エコバッグの普及が広く進んでいます。日本に1990年代に導入されたエコバッグ(当時はマイバッグなどと呼ばれていた)も、お手本はドイツです。ドイツと日本は似ているところも多いといわれますが、エコロジーに関してはドイツのほうが、はるか先を進んでいます。

ドイツは、「環境を保護する義務」をうたう基本法の影響が大きく、1960年代から街の緑化に力を入れていました。2020年代に入った現在も、緑は増え続けています。また、ドイツでは環境教育も積極的におこなわれていて、各地にエコセンターで子どもたちが自然とふれ合い、エコロジーの大切さを学んでいます。

また、ドイツのリサイクル率は世界的に見ても突出して高く、なんと65%以上です。日本のリサイクル率は20%前後なので、いかにドイツの数字が突出しているかわかりますよね。高いリサイクル率には理由があり、たとえばビンやカン、ペットボトルなどの場合は、商品の販売価格とともにこれらの保証金を支払わなければなりません。そして消費したあとの容器を返却すると保証金が戻ってくる仕組みになっています。

エコロジーの考え方が完全に定着しているドイツと、現在の日本を単純に比較することに意味はありませんが、日本もレジ袋の有償化というステップにたどり着いた今、ドイツに学ぶことは大切だと考えます。

海外では、それほど多くはありませんが、レジ袋の有料化によりエコバッグを持つことが当たり前の国があります。まず、日本の身近にある台湾や香港では、レジ袋が有料化されているショッピングセンターやコンビニが多く、エコバッグは必需品です。

イタリアでは、法律により小売店でのレジ袋の使用が禁止されていたり、タイでは多くのコンビニ、ショッピングセンターでレジ袋の使用を中止となったりしたので、エコバッグは必需品となっています

4.レジ袋の有償化により商機拡大

レジ袋の有償化により、日本国内におけるエコバッグの需要は拡大しており、そこには大きなビジネスチャンスが広がっています。この章では、レジ袋の有償化制度の内容やエコバッグを含む新しいビジネスチャンスについてご説明します

レジ袋の有償化は、長く日本に定着していたレジ袋が、海洋汚染や地球温暖化といった問題に大きく影響していると考えられることから、環境不可を少しでも軽減するために実施されています。

日本政府は2019年、レジ袋への依存をなくすための戦略を定め、その一部としてレジ袋を無料で配ることを禁止し、小売店などにこれらの有料化を義務づけました。そして、2020年7月1日からは全国でレジ袋有償化制度が開始され、小売業者が消費者に商品を販売する際は、レジ袋を有償にて提供、もしくは提供しないことになりました。これにより温暖化の原因となるCO2の排出を抑制し、エコバッグの利用を促進することで、人々のライフスタイルを変えることが目的です。

有償化するレジ袋の価格は、小売業者が決定します。あくまでレジ袋有償化制度の目指すところに準じる形で価格設定をおこなうことと、1円以上の価格をつけることの2つが小売業者に求められていることです。小売業者は、レジ袋の売り上げの使い方も自主的に判断可能ですが、制度の考え方に則った使い方をすることを、積極的に消費者に向けて発信することが推奨されています。

レジ袋の有償化によるビジネスチャンスの拡大は、さまざまな方面に及ぶと考えられています。日本政府は、この制度によって下記を狙っています。

  • ・プラスチックゴミ自体とプラスチックゴミ投棄の削減
  • ・プラスチックのリサイクル促進

上記のような国の動きは、そのまま巨大なビジネスへとつながると考える企業は数多くあるようです。

しかし、実際レジ袋の投棄量は、実は日本で1年に捨てられるプラスチックゴミのほんの一部です。レジ袋を有償化するだけでは、自然環境に対しては微々たる影響しかないと考えるのが妥当。つまり、レジ袋の有償化は、日本国民がエコロジーに対してさらに考えるための施策に過ぎないのです。そして、プラスチックゴミの再利用はまだまだ課題となっています。日本は世界で2番目のプラスチックゴミの排出国であり、リサイクルは必要不可欠です。

レジ袋削減の波がきている現在、レジ袋の代替としてのエコバッグには当然、ビジネスとしての可能性があります。実際、小売業大手だけではなく、多くのファッションブランドがエコバッグを発表し、人気になっています。

5.エコロジーとマイバッグ

近年、エコロジーをベースにした海外セレブなどの有名人が、ライフスタイルを自身のSNSで拡散することで、多くの人々が彼らにあこがれエコロジーに対してもいいイメージを持っています。この状況を理解するのに役立つのが、「エコ」と「ロハス」という考え方です。

ロハスという言葉は、2000年代の中頃によく聞かれた言葉です。エコロジーとロハスは、近い考え方ではありますが、ロハスはエコロジーほどストイックではありません。ロハスには「緩さ」があります。

エコロジーの考え方では、まず地球という環境がある一方で、ロハスではまず私たち自身がいて、そして地球という環境があり、私たちはできる範囲で地球環境のためにできることをするという考え方です。

レジ袋の有償化はまさしくエコロジーです。ロハスは、たとえば「環境のことを考えて自家用車ではなく公共交通機関を使う」とか、「農薬を使っていない野菜を買う」などの行動のこと。エコロジーとロハスは、似ているようで視点がまったく異なります。エコロジーは環境中心。ロハスは自分の考え方が優先されます。

私たちの多くは、環境を保護するために何かをしようと考えていますが、すべてにストイックになるのでは精神的に豊かな生活を送れません。どちらかというと、ロハスの考え方はセレブのようなライフスタイルにあこがれ、地球に優しいおしゃれなエコバッグを購入したいという人たちに合っていると思います。これはエコバッグをビジネスにつなげるためのヒントにもなるでしょう。

エコロジーやロハスといったライフスタイルを看板にしているセレブたちが多く関わるファッション業界は、実はエコでもロハスでもない業界です。ただ、ファッション業界がどうこうという話ではなく、消費サイクルによるものだといったほうがいいでしょう。実は服もレジ袋と同じように、長い間着られるのではなく、サイクルが短いのです。意外に早く捨てられてしまうため、廃棄物として地球環境の負担になってしまっています。リサイクルも進んでいないので、立場的にはレジ袋にかなり似ています。

上記の問題を積極的にSNSなどで発信しているのが、セレブリティです。かつての女優やモデルにとって、人前に出るたび違う衣装をチョイスすることは当たり前だったかもしれません。しかし、エコなセレブは違います。何度も同じドレスを着用し、しかもリサイクル素材で作られたドレスも着用します。そんな彼らの考え方や生き方に多くのファンが賛同し、エコやロハスなライフスタイルの輪は広がっていくのです。

最近、とてもよく聞かれる「持続可能な社会」という言葉。地球、そして自然といった私たちを取り巻く環境が、後世まで持続するよう努力をするとともに、今いる私たちのためにも利用できるよう開発をしていく社会のことです。現在のファッション業界では、持続可能な社会がキーワードになっています。今、そしてこれからのファッションは、後ろめたいことをせずに、未来につながるファッションが「おしゃれ」だと考えられるようになっているのです。エコバッグも、このような視点で作りたいものです。

6.【まとめ】エコバッグでレジ袋は減らせ

日本人はこれまで、年間にひとり当たり、約300枚のレジ袋を使用してきたそうです。レジ袋が有償化されたことで、人々がエコバッグを使うようになれば、ひとり当たりのレジ袋消費数は減っていき、ひいては廃棄数も減らせるでしょう。

さらに、エコバッグの普及により、以下のように環境問題を少しでも抑えられます。

  • ・レジ袋の製作過程で発生する二酸化炭素を削減できる
  • ・プラスチックゴミ自体を削減できる
  • ・プラスチックゴミ投棄数が減り、魚をはじめ生物が摂取してしまうプラスチックゴミを削減できる

今後さらにエコバッグが普及していくと考えられる今、企業もオリジナルのエコバッグ作成に力を入れていくべきでだと考えています

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