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捺染(なっせん, なせん)

捺染(なっせん、なせん)

捺染(なっせん、なせん)という言葉があります。元来は捺印の「捺」が「染」の前についた言葉ですので浸染(染料に浸して染めること)はなく、版木やステンシルを用いて糊(インク)を生地にプリントし、その後蒸し、洗いを行う染料プリントの染法を言います。

様々な染色技法

染色の歴史は古く、中国では紀元前3000年ころにはすでに行われていたことが分かっています。日本でも縄文時代には行われていたと考えられています。原始の染色は花や草、樹木や土の色を生地に付着指せるというような方法でしたが、その後染色は目覚ましい進化を続けます。実に様々な染色方法が存在し、浸染だけに限っても使用する染料の種類や染法によって直接染、反応染、硫化染、スレン染、顔料染、酸性染料、分散染料と様々存在します。捺染についても伝統的な友禅の型染やシルクを用いた顔料捺染、搬送染料を用いる反応捺染、ローラー捺染と様々です。捺染と浸染の複合のようなろうけつや沖縄の紅型等も数えられます。さらに絞り染や注染といった手法もあります。現在ではインクジェットプリンターを用いた顔料プリントや昇華プリント等にまで進化しました。インクジェットによる顔料や染料のプリントを染色と呼ぶのかどうかについては物議を醸し出しそうですが、もはや区別することにあまり意味は無いように思われます。ただ、大まかに言って染料に布を浸して染める方法と、生地の上に染料や顔料を乗せる所謂プリントに類する手法の区別は業界的にも存在します。非常の大まかに分類ことを許していただけるなら、このプリントとみなされる染色なり印刷方法が捺染です。

オリジナル捺染は染料プリント

友禅の型染がルーツともいわれる孔版印刷は写真製版を使用したスクリーンプリントに進化し、染料プリントの技術と結びついて捺染が誕生します。染料プリントは捺染の代名詞です。染料を印刷という方法で基布に塗布しますがその後は蒸し洗い、乾燥という染料染色に不可欠な工程があります。スクリーン捺染とも呼ばれる染料プリントはその後機械化が進みマスプロダクツを可能にし、テキスタイル業界の拡大に大いに寄与します。その後顔料インクが開発され、シルクスクリーンを用いた顔料捺染が始ま紙ます。顔料プリントは耐洗濯性、耐摩擦等が染料に比べると極端に悪く、比較できる品質ではありませんでしたが徐々に進化し、従来染料を使用していた工場も顔料を取り入れ始めます。まさにこのころ時代の大きな変革がやってきます。それまでには存在しなかったTシャツ、特にプリントTシャツがアメリカから世の中に出回り始めます。カウンターカルチャーのころです。アメリカでのTシャツプリントの初期の段階からプラスティゾルが使用されていたかについては知識がありませんがこの流れが1970年代に日本にやってきます。日本では伝統的に水性のインクが一般的でしたのでプラスティゾルはすぐには拡大せず、顔料や水性ラバーでプリントが行われていましたが、この一般的にTシャツプリントと呼ばれるシルクスクリーンを用いた印刷も捺染と呼ばれます。この時点で染料でもないし、テキスタイルプリントでもないという風に捺染の意味が変わってきました。

現在の捺染

染料を用いたインクジェットのテキスタイルプリント(原反のプリント)が捺染と呼ばれているかどうか知識がありませんが、インクジェットがなかった時代にはシルクの多色版を作成しオートまチックの連続プリンターで大量印刷し、蒸し、洗いを経て仕上がっていたテキスタイルプリントと現在のインクジェットプリントのやっていることはほぼ同じです。

monalisa

インクジェットは版を必要とせず連続諧調も自由自在に表現できますので、まさに染料プリントの進化形そのものです。蒸し、洗い、といった工程を必要としない顔料プリントのテキスタイルマシーンも登場しています。

presto/

Tシャツプリントについても以前にはプラスティゾルを使用して10版以上もの版を作成し印刷していたものが濃色インクジェットに変わりつつあります。テキスタイル用のインクジェットマシンは実際にデジタル捺染機と呼ばれています。今のところTシャツのインクジェットプリンタはそのようには呼ばれていないようですが。