マイグレイション(MIGRATION)

マイグレイション(MIGRATION)

マイグレイション(MIGRATION)は移民のことですがプリント業界では主にポリエステルを染着している分散染料が昇華しプリントインクに移染する現象を言います。日本ではブリード(BLEED)と呼ばれていますがBLEEDは滲むとか出血の意味で通じず、用語としてふさわしくないと思いますがここではブリードを使用します。

ブリードはすべてのプリントで発生します

ブリードはプリント自体の問題ではなく分散染料、昇華分散染料にかかわるトラブルで刺繍を除いてプリントの種類を問わず発生します。

シルクプリントでのブリード

SCREEN PRINTING

シルクでよく発生するブリードの例はドライTシャツの白をプリントです。上の図で右側は故意にブリードさせてものです。せっかく真っ白にプリントしてもこうなってしまっては台無しです。ドライTシャツを染めている分散染料は高温が加わると気化しプリント層へ移行し、ブリードを起こします。ボディーカラーが白以外は何色であってもブリードは発生しますがボディーカラーとプリントカラーの兼ね合いによっては発生していても見えない、もしくは目立たないケースもあります。メタリックやラメはブリードを起こしません。ブリードを起こさずにプリントするには高熱をかけないという単純な方法で解決が可能ですがプラスティゾルの場合は重合温度が150~170度ですのでブリードは避けることができません。ブリード防止インクもありますが効果は限定的です。ポリエステルの染色にカチオン染という方法があります。カチオンで染められたポリエステルであればプラスティゾルも使用できると思います。

インクジェットでのブリード

インクジェットの場合も事情は基本シルクと全く同じですが低温乾燥ができませんので100%ブリードを起こします。ボディー色によってはブリードがわからないもしくは目立たないであろうこともシルク同様、カチオン染が解決策になるであろうことも同じですがそれよりもドライTシャツへの濃色インクジェット自体が難しいという問題も絡んできます。デザインによってはトナー転写が解決になるかもわたりません。

転写でのブリード

転写は少し事情が異なります。転写すなわち熱転写ですので熱が加わることが必須です。他のプリントに比べてブリードを防止する材料が比較的そろっています。カッティング転写、カッティングシートともにブリード防止タイプを使用すれはブリードは防ぐことが可能です。実際にあるトラブルとして、ブリード防止タイプではない材料をプリントしてもブリードが起きなかったものが経時で徐々にブリードを起こしてくるという例もあります。

昇華プリントの再昇華

昇華プリントは基本的に白いポリエステルに行います。白いポリエステルに昇華プリントが施された上にシルクや転写を行うとプリントされた昇華染料がブリードを起こします。再昇華と呼びます。各プリントのブリード防止策は上で述べたとおりです。

ポリエステルジャケットのブリード

ポリエステルのジャケットも分散染料で染まっていますのでブリードの懸念があります。ポリエステルのジャケットのシルクプリントにはプラスティゾルのプリントがもともと(相性が悪く)使用できませんので水性ラバーのみ使用可能です。ドライTシャツと事情が異なるのは撥水加工が施されているということです。撥水がかかったアイテムには高温を加えて架橋を多感ることが重要ですがそれができないことになります。ただ、品番にもよるとは思いますが転写も含めてブリードの問題が起きたことがありません。すべての品番のテストはまだ終わっていませんが引き続きテストプリントを行っていきたいと思います。